『低スキル』から逃れられそうになくて絶望した!

日本人の有給消化割合が少ないのは、低スキル労働者が解雇を怖れる合理的行動の結果(山本一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース
これのタイトルで、『低スキル労働者』って? という疑問をふと感じた。
記事では「(企業の)生産性が低い」=「(企業に所属する)労働者が低スキル」になってるが、なんか釈然としない。
というわけで、リンク先の本文の内容とはまったく関係なく(すみません…)、自分なりに「低スキルの労働者」とはどういう人なのか、と考えてみた

具体的に『労働者』が『低スキル』とはどういう状態なのかと想像してみると、

  1. 労働者個人のスキルが低い(どの会社、どの職業でも生産性がない。本人ががんばっても無理)
  2. 労働者個人のスキルは高くても、生産性を上げる努力をしていない。(本人ががんばったら改善できる)
  3. そのポジションではその労働者個人のスキルが生かされない(人材のミスマッチ)
  4. 労働者のスキルが生かせる環境ではない(「出る杭は打つ」系のいじめがあったり)

この四つがパッと思い浮かんだ。
後の二つは労働者個人の問題ではないよね。転職したり、環境が変わったら生産性が上がることもあるってことだし。

じゃあ一つ目の状態は?というと「本当にそんな人いるの?」という疑問がわいてくる。
「何をやっても駄目」ということを立証するには、まず「いろんなことをやってみた」経験が必要である。
でも、こと仕事に関しては、そこまでトライし続けている人ってあんまりいないんじゃなかろうか。「あ~、自分って仕事できないわ~、駄目な労働者だわ~」と言いながら「こんな自分は、どうせ転職したって駄目に決まってる」と、現在の仕事に踏みとどまる、まさしく『解雇を怖れる低スキル労働者』であり続けてしまっている人が大勢いるんじゃないだろうか。
「個人の能力を測る」って、一つの物差しではできない、すんごく難しいことだ。だから軽々しく「スキルが低い」って決めつけられない。ポジティブすぎる考え方かもしれないが、誰にでも「むいてる仕事」「むいてない仕事」みたいなのがあるんじゃなかろうか。「労働者個人のスキルが低い」ケースは、0ではなくても、実はかなり少ないんじゃないのかなあ?

問題の二つ目は…修造さん案件?「もっと、熱くなれよおおお!」ってかんじの。
こればっかりは本人の努力が足りないせいだから、低スキルなのは自業自得ってことになる。

だから、私なりに考えてみた『低スキル労働者』の4パターンから、「低スキル労働者を脱却して有給たくさん取ろう大作戦」をたてるとすると、
1は割合的に少ない(と勝手に思いこんでる)、もしそうだったらどうしようもない(←おい)
3と4は労働者個人だけでなく、会社や社会レベルで改善しないといけない
そして、2は唯一、個人でどうにか改善できそう!
…と思ってたんですよ。


で、今度はこちらの記事を読んだ。
残業0を目指した結果のジレンマ - プロマネブログ

努力する=生産性を上げると、クビになっちゃう?
てことは、『日本人の有給消化割合が少ないのは、低スキル労働者が解雇を怖れる合理的行動の結果』と組み合わせると、『解雇を怖れる労働者の合理的行動の結果、労働者は低スキルの状態を維持するから、日本人の有給消化割合が少ない』ってこと?え?

あれ? それじゃあ、労働者個人が現状を改善しようと思ったら、どうしたらいいの? がんばって『高スキル』になればいいって話じゃないの? 救いはどこにあるの?

……なんかもう、嫌になってきた。
あ、言い忘れてましたが、私はもちろん、有給より仕事とお金が欲しい『低スキル労働者』の一人です。私がいなくても代わりがいるもの。移民労働者とか押し寄せてきたら真っ先に弾かれる人間ですもの。

>>結局は「日本人は有給を他国に比べて取らない」のも、「取れないのだ。なぜならば低スキルで生産性が低いので長時間職場にいてナンボで、いつ斬られてもおかしくないストレスに晒され、充分な職業訓練も公的には得られず職業選択の余地は基本的には乏しいので、有給申請して解雇されるリスクを負うよりは働き口を確保するためにも我慢する選択をしているからだ」というのが日本人であり、だからこそ仕事に対する満足度が低くならざるを得ないのでしょう。 <<

たいちょーの的確なご指摘が胸に痛いです…。


今回の宿題
引用の仕方ってこれでいいのかな?
ていうかそろそろ「はてな記法」をちゃんと勉強しよう。