近所を散歩1

所沢に引っ越してきてから、寒さに萎縮して引きこもり鬱々とした週末を過ごしていたが、最近は近所を散歩してみる余裕が出てきた。

特に先日の日曜日は、昼前にぱらついた雨もすぐやんだ上、一ヶ月早く春になったかと思うような陽気だったので、今まで行ったことのない方向に散歩に行ってみた。

 

近所をGoogleストリートビューで見て回っていたときに、すごく良い雰囲気の木立が茂る道を見つけていたので、そちらへ。

途中、余所様のお庭に、紅梅と並んで、あざやかな黄色の花の木があった。見たことのない私にも、一目で「ロウバイ」とわかったが、近づくにつれ漂ってきた香りに驚いた。キンモクセイのような強い匂いに、もっと甘みを足した、うっとりするような香り。ロウバイがそれほど匂うとは思っていなかったので、他に何か咲いているのかとキョロキョロしてしまった。ロウバイって、ただの黄色い梅じゃなかったのか…植物って、実際見てみないとわからないもんだな。余所のおうちなので、写真が撮れなかったのが残念。

 

思わぬ春の香りに浮き浮きと足取りも軽く、ストリートビューで下見しておいた角を曲がり、坂道を登る。

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ここが当初の目的地。車が一台かろうじて通れるような狭い道だ。こうして写真に撮ると、木々が鬱蒼と茂っているような印象だが、実際は道を挟んで1・2列といったところ。右は斜面の下に畑、その向こうの住宅街が見渡せる。左は斜面が上がっているが、奥に高い木が見えないからどうも開けた場所であることは察しがついていた。

左の木立が途切れ、踏み固められた土の道が、なだらかに続いていたので上がってみる。

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名物「狭山茶」の畑だ。畑の向こうに小さな林がある。さっきの木立とも繋がって、小さな茶畑を高い木がぐるりと取り囲んでいて、なんだかこっそり育てている秘密の畑って感じだ。まあ、右を振り向けば普通に住宅が並んでるんですけど。

白黒の小さい小鳥が、「ピピピ」と「チチチ」の中間ぐらいの声で甲高く鳴きながら、高い木の枝から枝へ渡っている。持っているコンデジではとてもピントが合わない。セキレイにしては随分小さいように見えたが、後で調べてもそれらしい種類は見つからなかったから、やっぱりハクセキレイだったんだろう。

人もめったに通らないし、茶畑や木々を眺めてまったりできる。散歩に最適の場所だ。ここまで家から10分程度。さすが所沢、この自然と一緒に住みたくて、ここに引っ越してきた。

 ここで満足してUターンしてもよかったのだが、他に用があるでなし、もうちょっと進んでみようと、さっきの木立の道に戻り、その先にあった住宅街の向こうをちょっと覗いてみると、思わず足を向けてしまいたくなる光景があった。

 

「近所を散歩2」へ続く